活動報告
2026年8月6日
活動報告令和8年度第2回研修会
日時:令和8年8月2日(日)午前10時00分〜12時00分開催形式:ZOOM を使用したオンラインセミナー、または会場で ZOOM 映像を視聴する
会場:福島県男女共生センター5階 第5研修室
テーマ:「令和6年能登半島地震」を振り返る
災害時の口腔保健活動と食支援 ~有事の想定外に対応する~
講師:公立能登総合病院 歯科口腔外科 部長 長谷 剛志先生
参加者:zoom 26名 会場 7名 合計 33名
今回は、公立能登総合病院歯科口腔外科部長の長谷剛志先生を講師に迎え、「災害時の口腔保健活動と食支援」についてご講演いただいた。2024年元旦に発生した能登半島地震は最大震度7を記録し、災害関連死を含め700名以上が亡くなる未曽有の大災害となった。家屋やインフラの甚大な被害に加え、長期断水という想定外の二次災害が発生したことで、被災者の生活や健康に深刻な影響が及び、口腔内にもさまざまな変化がみられた。
災害時に起こる口腔トラブルとして、①水不足による口腔ケアの優先順位低下による口腔衛生不良、②トイレ問題から摂食・飲水を控えることによる脱水・低栄養、③環境変化や集団生活による感染リスク増大と免疫力低下、④不安や恐怖によるストレス増加、⑤服用薬の副作用による口腔変化が挙げられる。実際に震災後の断水生活では、自宅生活者は翌日から歯磨きを再開できた人が多かった一方、避難所生活者では5~7日後が最も多く、15日以上歯磨きができなかった人もいた。
また、震災後の誤嚥性肺炎発症には、口腔ケア未実施期間が1週間以上であったこと、口内炎、口腔乾燥、舌苔、清掃不良など、口腔状態の悪化が大きく関与していることが示された。これらは災害時の生活環境が口腔健康に直結することを改めて示す重要な知見であった。
今回の研修を通じて、災害時に起こりうる口腔トラブルの実態とその対応について深く学ぶことができた。いつどこで発生するかわからない災害に備え、口腔保健の観点からも適切な支援体制を整える必要性を強く感じる大変有意義な研修となった。

